「自分の手で、夜空の星を探したい」、そんなあなたへ
最近はスマホと連携して簡単に星を捉えるスマート望遠鏡が登場しています。
でも、「自分で夜空を見上げ、手動で星を追いかける楽しさ」を味わいたいなら、ポルタIIシリーズのようなクラシックな望遠鏡がぴったり。
望遠鏡を自分の手で動かし、微調整しながら天体を捉える、この過程こそが、星を見る醍醐味。
ポルタIIなら、直感的な操作と確かな安定感で、初心者でもスムーズに天体観測が楽しめます。
「自分の手で星を探し、じっくり観察するワクワク感を味わいたい」そんなあなたに、ポルタIIがどんな望遠鏡なのか、詳しくご紹介します。


AE81MとA80Mfの主な違い

ポルタIIシリーズの中でも注目度の高い「AE81M(2025年春発売)」と人気モデル「A80Mf」。
どちらも優れた観測性能を持つ屈折式望遠鏡ですが、AE81MとA80Mfの主な違いを簡単に解説します。
結論からいうと、ポルタⅡAE81Mは拡大率と解像度が高く、より暗い天体を観測可能です。
一方で、ポルタⅡA80Mfは視野が広く、明るい天体を観測できるのでどちらかというと星雲や星団の観測向きです。
ポルタⅡ AE81M | ポルタⅡ A80Mf | |
レンズ | 81mm | 80mm |
F値(明るさ) | 11.2 | 11.4 |
分解能(解像度)※① | 1.43秒 | 1.45秒 |
極限等級 ※② | 11.3等 | 11.3等 |
ファインダー※③ | 5倍30mm 実視界8度 | 6倍30mm 実視界7度 |
- 分解能:望遠鏡がどれだけ細かい天体のディテールを識別できるかを示す指標のことで、単位は角度(秒角、arcsec)、数値が小さいほどより細かいものを見分ける能力が高い。
- 極限等級:観測可能な最も暗い天体の明るさ(等級)を示す指標のことで、等級が大きいほど暗い天体を観測できる。
- ファインダー:望遠鏡本体は倍率が高すぎて狭い視野なためファインダーの低倍率でまずは目的の方向を調整する役割。度数が高いほど広い視野。
AE81MとA80Mfで確認しておくとよい違いを下にまとめました。
集光力に若干の違いがあるのと、付属している接眼レンズの大きさも若干違います。
また、太陽を観察する場合には別売りの太陽投影版セットがないと見ることはできません。
ポルタⅡ AE81M | ポルタⅡ A80Mf | |
写真撮影 | 別売りカメラアダプター必要 | 別売りカメラアダプター必要 |
集光力 | 肉眼の134倍 | 肉眼の131倍 |
接眼レンズ(31.7mm径) | PL20mm PL6mm | PL20mm PL6.3mm |
太陽観察 | 太陽投影版Aセット別売り | 太陽投影版Aセット別売り |
AE81MとA80Mfには同じ経緯台が付属していますので、経緯台の共通項目についてチェックしておきましょう。

ポルタII経緯台は、片手で直感的に操作できるフリーストップ式を採用し、見たい天体をスムーズに捉えられます。微動ハンドルでの細かい調整も可能で、高倍率の観測にも最適。工具は本体内蔵、シンプルな組み立てと軽量設計で、初心者でも扱いやすく、持ち運びもラクラク。「望遠鏡の操作が難しそう…」と感じる人にこそ試してほしい、シンプルなのに本格的な経緯台です。

AE81MとA80Mfの基本的なスペックの違い

AE81MとA80Mfの基本的なスペックの違いはほとんどありませんが、ポルタⅡAE81Mのほうが鏡筒部が89cmとA80Mfよりも1.5cm長く、かつ0.3kg軽いです。
ポルタⅡA80Mfのほうがすでに生産が終了しているので、現在ショッピングストア等で流通があるのみで注意が必要です。
ポルタⅡ AE81M | ポルタⅡ A80Mf | |
鏡筒の形式 | 屈折式 | 屈折式 |
三脚の材質 | アルミ製2段伸縮式 | アルミ製2段伸縮式 |
三脚の調整量 | 長さ 900⇔1300mm 高さ 705⇔1200mm 半径 370⇔606mm | 長さ 570⇔1296mm 高さ 526⇔1159mm 半径 350⇔710mm |
サイズ(全長・外径) | 鏡筒部 875mm・φ9cm | 鏡筒部 860mm・φ9cm |
重さ | 鏡筒部 2.2kg 経緯台 2.7kg 三脚 3.0kg | 鏡筒部 2.5kg 経緯台 2.7kg 三脚 3.0kg |
発売時期 | 2025年春 | 生産終了 流通在庫のみ |
保証期間 | 5年 | 5年 |
AE81MとA80Mfの細かな違いでは、付属している接眼レンズの倍率が違うということで、これはそれぞれの望遠鏡が何を対象に天体を観るかによって倍率が変わってきます。
例えば、ポルタAE81Mには約69倍と約25倍の接眼レンズがついていて、これは月だと前者でクレーターの形状が見える程度、後者だと月面全体が見える程度になります。
もちろん、見えるといっても解像度や拡大率によって見え方が全然違うので次の見出しを参考にするとわかりやすいです。


ポルタⅡ AE81M | ポルタⅡ A80Mf | |
主要部品 | 鏡筒部 AE81M 経緯台 ポルタⅡ ※三脚は経緯台に含む | 鏡筒部 A80Mf 経緯台 ポルタⅡ ※三脚は経緯台に含む |
付属品 | 正立天頂プリズム31.7mm 星座早見盤 星空ガイドブック | 正立天頂プリズム31.7mm 星座早見盤 星空ガイドブック |
持ち運び | ケース別売り | ケース別売り |
高倍率での詳細観察をしたあなたはAE81Mがおすすめ

ただ星を見るだけでは物足りない。月のクレーターをより鮮明に観察し、木星の縞模様や土星の環をくっきりと見たい。そんな「もっとクリアに、もっと細かく」天体を楽しみたい人にぴったりなのがAE81Mです。高性能な光学設計により、天体観測の魅力をワンランク引き上げてくれる望遠鏡です。
AE81Mは、初心者でも扱いやすい一方で、ワンランク上の光学性能を求める中級者にも適したモデルです。
「入門機よりも鮮明な視界で楽しみたい」「観察の精度を上げたい」という方にとって、長く使える一本になります。
- よりクリアでシャープな視界を求める人 → マルチコーティングレンズで高コントラストな像を実現
- 惑星や月の細部までしっかり観察したい人 → 高倍率でもシャープな視界が得られる
- 初心者でも扱いやすい望遠鏡を探している人 → 光軸調整不要で、手軽に天体観測を楽しめる
- 本格的な観察にステップアップしたい人 → 初心者から中級者まで長く愛用できる性能
シンプルな操作性と高い光学性能を兼ね備えているため、初心者が最初に選ぶ望遠鏡としても、中級者がステップアップするためのモデルとしても、満足できるはず。

惑星全体を楽しみたいあなたにA80Mfがおすすめ
夜空に輝く星々をもっと近くで見てみたい。月のクレーターを鮮明に観察したり、土星の環や木星の縞模様を自分の目で確かめたりしたい。そんな天体観測の夢を叶える最初の一本として、ポルタⅡA80Mfはまさに理想的な望遠鏡です。標準付属の接眼レンズ(20mm・6.3mm)を使えば、広い視野で天体を見つけ、さらに高倍率で細部を楽しむことが可能です。
- 初めて望遠鏡を手にする人 → シンプルで使いやすく、すぐに観測を楽しめる
- 月や惑星の観察を楽しみたい人 → クリアな像で細部までしっかり観察できる
- コストパフォーマンスを重視する人 → 高品質ながら手に取りやすい価格
- 長く楽しめる望遠鏡が欲しい人 → アクセサリーの追加で拡張性が高い
A80Mfは、初心者に寄り添いながらも、しっかりとした性能を持つ望遠鏡なので、最初の一本として、そして長く愛用できるモデルとして、星空の魅力を存分に楽しませてくれます。

AE81MとA80Mfの違いまとめ

ポルタⅡAE81MとA80Mfでは、レンズの大きさがほぼ同じでありながらも、接眼レンズの大きさと集光力の違いから観測する対象に違いが出ています。
AE81Mは、細部の表現力に優れ、特に惑星や月のクレーターなどをよりくっきりと観察したい人向けのモデルです。
A80Mfは、シンプルな構造で扱いやすく、初めて天体望遠鏡を手にする人にぴったり。コストパフォーマンスが高く、気軽に月や惑星の観察を楽しめます。
- ポルタⅡAE81Mの違いと特徴
星を探す楽しみ、見つける嬉しさ、星雲から惑星まで幅広く対応できる初級者~中級者向け - ポルタⅡA80Mfの違いと特徴
天体観測の最初の1本に相応しく星雲を探し暗い星も明るく見やすい初心者向け
- 星雲を見つけたらズームして惑星まで観たいならポルタⅡAE81M
- 星雲や銀河、宇宙の神秘を感じたいならポルタⅡA80Mf


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