ローランドの電子ピアノと言えば、ヤマハとよく比較される定番の家庭用電子ピアノ。
電子ピアノとひとことに言っても、メーカーやブランドによって比較ポイントが多く、高い買い物なので選ぶのも一苦労です。
今回はそんな電子ピアノの中でもローランドのHPシリーズからHP702とHP704の違いについて、ピアノ経験者目線でわかりやすく解説します。
ズバリ、ローランドHP702と704の違いは鍵盤の構造とスピーカーの数です。


この記事を書いている私(kuni)は、ピアノ歴10年以上の経験があります。ピアノは鍵盤だけでも人によって合う合わないがありますので、この記事であなたにあった電子ピアノをオススメしたいと思います。
ローランドHP702と704の主な違い

「ローランド」から販売されているHP700シリーズは、高級過ぎるものは買えないけど、クオリティはしっかりしたものを用意したい、そんな人のためのコストパフォーマンス重視の電子ピアノです。
HP700シリーズの他には最高級のLXシリーズがありますが、本記事では趣味でピアノを始めたい人向け音質も品質も妥協したくないあなたのためにローランドHP702と704の違いについて女性目線で解説します。
結論から言うと、ローランドHP702と704のもっとも決定的な違いは鍵盤の構造とスピーカーの音質にあります。
スピーカーでは、数量だけでもHP702が2つなのに対してHP704は4つ、さらにHP704のスピーカーのほうが高音質なスピーカーが搭載されています。
HP702 | HP704 | |
鍵盤(タッチ) | PHA-4 スタンダード鍵盤 | PHA-50 ハイブリッド鍵盤 |
スピーカー数 | 下部に2つ | 上下に2つずつ |
材質 | 象牙調アクリル樹脂 | 木材と樹脂 |
価格帯 | 約14万円 | 約20万円 |
グランドピアノのタッチ感が再現されているのはPHA-4スタンダート鍵盤のローランドHP702。
対して、木材と樹脂のいいところを備えたハイブリッド構造のPHA-50のローランドHP704は、滑らかなタッチ感でより高い次元での演奏が実現できます。
ピアノ経験者であればある程度わかると思いますが、鍵盤の構造によって打鍵感や弾きやすさにかなり違いがあります。
実際にタッチしてみないとHP702(PHA-4)とHP704(PHA-50)の明確な違いについてはわかりずらいかとは思いますが、私の主観で比較すると以下のような感じです。
HP702 PHA-4 | HP704 PHA-50 | |
押す重さ | 軽い | とても軽い |
弾き心地 | 軽やか | とても軽やかに弾む |
連打性 | 良い | とても優れている |
正確性 | ◎ | ◎ |
スピーカーの違いについては、数が多い&出力が大きいほうが良い音が出ると理解してもらって大丈夫です。
HP702 | HP704 | |
システム | 記載なし | アコースティック プロジェクション |
スピーカー数 | 12cm×2 | (12+2.5cm)×2 5cm×2 |
スピーカー出力 | 14W×2 | 25W×2 5W×2 |
少しだけ詳しく言うと、HP704のほうが高音域がより音質よく出やすく、スピーカー自体が余裕を持って音を出すことができるものが搭載されています。
スピーカーの数が多いほうがいいと書きましたが、常にヘッドホンで音を聴く場合はさして重要ではありません。
ローランドHP702と704の基本スペックの違い

ローランドHP702と704では基本スペックにも違いがあります。スピーカーの数が違うので重さがもちろん違うのですが、それ以外には譜面立て、カラーバリエーションに違いがあります。
ピアノといえばブラック調のものが高級で高品質な物が多いのですが、電子ピアノはカジュアルに部屋を彩ってくれる一面もあります。
シンプルなデザインゆえにどんな部屋にも合いそうです。
HP702 | HP704 | |
譜面立て | 3段階角度調節 譜面押さえ付き | 固定式 |
内蔵曲数 | 402曲 | 402曲 |
Bluetooth | Ver 4.2 | Ver 4.2 |
サイズ(幅・奥・高さ)cm | 137.7×46.8×106.7 | 137.7×46.8×111.3 |
重さ | 54.4kg | 61kg |
消費電力 | 5W(4~16W) | 13W(12~30W) |
カラーバリエ | ライトオーク ダークローズウッド ホワイト | ダークローズウッド ポリッシュドエボニー ライトオーク ホワイト |
※専用スタンド込みの大きさと重さです。
より高級感のある黒塗鏡面艶出し塗装仕上げのブラック調カラー(=ポリッシュドエボニー)はローランドHP704にしか設定がありません。
ローランドHP702と704の両方に共通して付属品が入っています。
ローランドHP702は弾きやすさ重視の初心者向き
ローランドの電子ピアノの中でも比較的リーズナブルなのに、上位モデルと同じ「スーパーナチュラル・モデリング音源」搭載で音にこだわりたい人も納得の音質を実現。初めてピアノに触れる人にこそオススメしたい弾きやすさ重視のモデルです。
ローランドHP702はクセもなく、これからピアノを始めるという人のド定番ともいえる電子ピアノです。
正しい上達は信頼性のある品質から育まれます。
しっかりと先を見据えた買い物をするなら、ローランドHP702で間違いありません。

ローランドHP704はアルペジオや和音曲向き
ローランドHP702との違いは鍵盤のタッチ感とスピーカーの音質です。指が直接触れる部分であるからこそ、鍵盤の弾きやすさは重要で木材と樹脂の良いところを合わせたハイブリッド構造は耐久性にも優れていて長く使うほどによく馴染みます。高級感溢れるブラック調があるのもHP704だけ。
さらに、HP704には「アコースティック・プロジェクション」搭載でスピーカーが4つあるからこそ、立体的な音響を感じることができます。
アルペジオや和音が多い楽曲では、特にその違いを感じることができるはずです。

ローランドHP702と704の違いまとめ

ローランドHP702と704の違いについて、解説してきましたが、最後にもう一度わかりやすくまとめてみました。
初めて電子ピアノを買う人にとっては高価な買い物になるかと思いますので、これからのピアノとの向き合い方も考慮して、初心者~中級者であればローランドHP702、中級者~上級者志向であればローランドHP704をオススメします。
- HP702はしっかりとした品質で初心者にぴったり
- HP702は弾き手を上達に導いてくれる
- HP704は品質をさらに追及し、弾きやすさと耐久性を備えた
- HP704はスピーカー数が4つで立体的な音を感じることができる
- 象牙調の白鍵で指が吸い付くようなタッチ感
- 生きたピアノ音を実現するモデリング音源
- コンパクトなボディながら高音質な2スピーカー
- 指先のタッチ感と挙動を繊細に受け取る象牙調・黒檀調の鍵盤
- 木材と樹脂のハイブリッド構造で吸湿性に優れる
- スピーカー数が上下2つずつ4つで立体感のある音空間
- スピーカー出力が大きく余裕のある音圧で明瞭な音質を実現


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