「三菱の本炭釜炊飯器、NJ-BWD10とNJ-AWB10ってどこが違うの?」
どちらも三菱電機の最上位ライン「本炭釜」シリーズの5.5合炊き。型落ちのNJ-AWB10はNJ-BWD10より安く購入できるケースも多く、「価格差に見合う違いがあるのかどうか」を知りたい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、NJ-BWD10とNJ-AWB10の違いを三菱電機の公式情報・家電Watch・マイベストなどの一次情報をもとに正確に比較・解説します。「NJ-AWB10で十分か」「NJ-BWD10に買い替える価値があるか」が読み終わるころにはっきりわかる内容にまとめました。
まず知っておきたい:本炭釜シリーズ共通の魅力
NJ-BWD10もNJ-AWB10も、三菱電機の炊飯器における最高峰シリーズ「本炭釜」です。購入前に、共通する特徴を把握しておきましょう。
- 本物の炭を使った内釜:純度99.9%の炭素材料を職人が約100日かけて削り出して仕上げた本炭釜。炭はIHとの相性が良く、内釜全体が一気に発熱するため、金属釜よりも均一な高火力が得られる
- 圧力をかけない炊き方:他社の高級機に多い圧力IH方式とは異なり、三菱は1気圧(常圧)のままで炊く。かまどで炊いたような、粒立ちのあるしっかりとした食感が特徴。もちっとした食感と甘みを両立している
- 特許・連続沸騰:炊飯中ずっと沸騰状態をキープする三菱独自技術(特許取得)。内釜全体に熱が対流し、炊きムラを抑えて一粒一粒に火を通す
- 50銘柄「銘柄芳潤炊き」:全国のお米50銘柄それぞれに合わせた専用炊飯プログラムを搭載。さらに9通りの食感に炊き分け可能な「炊分け名人」機能も内蔵
- 圧力機構がなくシンプル構造:圧力パッキンがない分、お手入れするパーツが少なくすっきり洗える
- 少量炊飯対応:0.5合から炊き上げが可能(少量名人機能)
NJ-BWD10とNJ-AWB10の違いは「内釜・加熱方式・まとめ炊きモード・かまど炊きモード・デザイン」の5点
2モデルの主な違いを表にまとめました。
| 比較項目 | NJ-AWB10(旧モデル) | NJ-BWD10(新モデル) |
|---|---|---|
| シリーズ名 | 本炭釜 KAMADO | 本炭釜 紬(つむぎ) |
| 発売日 | 2020年8月21日 | 2022年7月8日 |
| 価格目安 | 約40,000〜60,000円(型落ち・流通在庫) | 約60,000〜80,000円 |
| ① 内釜の構造 | 本炭釜(泡昇り釜底) | 本炭釜 紬(新・段付き内釜) 段付き部分でふきこぼれ時の泡を消す新構造 |
| ② 加熱方式 | 八重全面加熱 | 新・八重全面加熱(急速沸騰性能向上) |
| ③ まとめ炊き(冷凍用)モード | あり(初代搭載) | あり(進化版) 冷凍後の甘み成分がかまど炊き比で約22%向上 |
| ④ かまど炊きモード | なし | あり(ゆっくり仕込みでより甘く炊き上げる) |
| ⑤ 断熱構造 | 3層断熱 | 新・エア断熱5層(断熱材+空気断熱層を追加) |
| 内ぶた重量 | 約299g | 約171g(約43%軽量化) |
| 抗菌ふた開きボタン | なし | あり(SIAA認定抗菌) |
| フレーム形状 | 通常フレーム | フラットフレーム(汚れが拭き取りやすい) |
| 炊分け通数 | 15通り | 15通り(同じ) |
| 最大消費電力 | 1,400W | 1,400W(同じ) |
| 保温時間 | 最大24時間 | 最大24時間(同じ) |
| 炊飯容量 | 0.5〜5.5合 | 0.5〜5.5合(同じ) |
| 外形寸法(幅×奥行×高さ) | 285×320×249mm(丸みのある横型デザイン) | 261×314×257mm(縦長スリムデザイン) |
| 重量 | 約5.8kg | 約5.8kg(同じ) |
| カラー展開 | 黒曜(こくよう)・月白(げっぱく) | 黒曜(こくよう)・月白(げっぱく) |
| 本体保証 | 1年(内釜内面コート3年) | 1年(内釜内面コート3年) |
| 日本製 | ○ | ○ |
一言でまとめると:ごはんを冷凍することが多い・より甘い炊き上がりを求める・お手入れを楽にしたいならNJ-BWD10、コスパ重視で基本的な高火力かまど炊きができれば十分という方にはNJ-AWB10が向いています。
NJ-BWD10とNJ-AWB10の違いを詳しく解説
① 内釜の構造:段付き内釜でふきこぼれ抑制
NJ-AWB10の内釜(本炭釜)は釜底中央部に凸凹形状(泡昇り釜底)を設け、中央から気泡を多く発生させて熱対流を起こす構造です。
NJ-BWD10に採用された「新・段付き内釜(本炭釜 紬)」は、この設計をさらに進化させたものです。内釜の内側に段(段差)を設けることで、急速沸騰時に発生する泡をこの段部分で消泡。ふきこぼれを抑えながら連続沸騰を維持できるようになりました。結果として、強い火力を絶やさずにじっくりと熱を伝えることができ、粒立ちの良いもちっとした甘いごはんに仕上がります。
釜自体は引き続き本物の炭を職人が約100日かけて削り出して仕上げるもので、三菱電機の看板技術は変わりません。内釜の構造的な進化がNJ-BWD10の最大のアップグレードポイントです。
② 加熱方式:新・八重全面加熱で急速沸騰
NJ-AWB10は「八重全面加熱」で内釜を全方向から包み込むように加熱します。NJ-BWD10では「新・八重全面加熱」に進化し、仕込み(予熱)終了後から沸騰に至るまでの加熱出力が向上。より急速に沸騰に達することで、強火を絶やさない連続沸騰がさらに安定しました。三菱電機の公式資料によると、仕込み終了から沸騰までの平均電力は、NJ-BWD10は約950Wに対してNJ-AWB10は約770Wです(2020年度製NJ-AWB10との比較)。
③ まとめ炊き(冷凍用)モード:両モデルに搭載。NJ-BWD10は冷凍後の甘みが向上
まとめ炊き(冷凍用)モードは、どちらのモデルにも搭載されています。ごはんを多めに炊いてまとめて冷凍することを前提に、吸水時間を長くとって芯までみずみずしく炊き上げる専用モードです。NJ-AWB10はこのモードを初搭載したモデルです(家電Watchプレスリリースで確認)。
NJ-BWD10では新・段付き内釜・新・八重全面加熱・新・エア断熱5層という構造的な進化により、まとめ炊き(冷凍用)モードの品質がさらに向上しています。このモードで炊いたごはんを冷凍・レンジ解凍した場合の甘み成分を「かまど炊きモード」との比較で測定すると、NJ-BWD10では約22%高いという結果が確認されています(三菱電機調べ・一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC 試験)。
「平日は多めに炊いて冷凍しておき、忙しいときにレンジでサッと解凍する」という使い方では、どちらのモデルでも便利に使えます。ただし、冷凍後の甘みにこだわるなら、進化したNJ-BWD10のほうが優れた結果が出ています。
④ かまど炊きモード:NJ-BWD10のみ搭載
NJ-BWD10には「かまど炊きモード」も新搭載されています。NJ-AWB10には搭載がありません。
かまど炊きモードは、仕込み(吸水)時間を通常より長くとることで米のでんぷんを十分に糊化させ、より甘くもちっとした食感に炊き上げる専用コースです。時間はかかりますが、「休日にじっくり手間をかけて本格的なかまどごはんを楽しみたい」という方向けのモードです。
⑤ 断熱構造:5層断熱で熱を逃がさない
NJ-AWB10は3層の断熱構造を採用していました。NJ-BWD10では「新・エア断熱5層」に強化されています。断熱材に加えて空気断熱層を2層加えることで、内部の熱を外に逃がさず効率よく加熱できるようになりました。これが新・八重全面加熱との相乗効果で、炊き上がりの粒立ち・甘みの向上に貢献しています。
⑥ 内ぶたの軽量化とお手入れのしやすさ
NJ-AWB10の内ぶたは約299gでした。NJ-BWD10では構造をスリム化・設計を見直すことで約171gと約43%軽量化しています(三菱電機公式ページで確認)。毎回炊飯後に取り外して洗う内ぶたが軽くなることで、日々のお手入れの負担が軽減されます。
さらにNJ-BWD10ではフレーム部分をフラット化し、凹凸がなく汚れが拭き取りやすい構造になりました。またふた開きボタンにSIAA認定の抗菌処理を施し、毎日触れる箇所の衛生面も改善されています。これらはNJ-AWB10にはない改良です。
⑦ デザイン・サイズの違い
NJ-AWB10は「おひつ」をイメージした丸みのあるフォルムで、幅285mm×奥行320mm×高さ249mmと横に広いシルエットが特徴です。NJ-BWD10は縦長のスリムデザインを採用しており、幅261mm×奥行314mm×高さ257mmと幅が約24mm・奥行も約6mm小さくなっています。
重量は両モデルとも約5.8kgで同じです。キッチンカウンターに置いたときの存在感はNJ-AWB10のほうが横幅が広く丸みがあってポップな印象、NJ-BWD10はスタイリッシュで縦長の高級感のあるデザインです。どちらを好むかは見た目の好みによって分かれるところです。
NJ-AWB10がおすすめな人
- ご飯をその都度炊いてすぐ食べるスタイルがメインで、まとめ炊き品質の差にこだわらない
- 本炭釜の圧力なしかまど炊きを試してみたい・コストを抑えたい(型落ちで値下がりしていることも多い)
- 丸みのあるかわいいデザインが好み
- 「銘柄芳潤炊き」「少量名人」など基本的な高機能が使えれば十分
- まとめ炊き(冷凍用)モードは使いたいが、NJ-BWD10ほどの甘みの向上にこだわらない
なお、NJ-AWB10は2020年発売のモデルです。現在は流通在庫のみで新品の入手が難しい場合もありますので、購入前に在庫状況をご確認ください。
NJ-BWD10がおすすめな人
- 冷凍ご飯をよく作るが、NJ-AWB10より甘みが向上した冷凍後のごはんを楽しみたい(まとめ炊きモードの品質向上)
- 「かまど炊きモード」でよりじっくり甘い炊き上がりを楽しみたい
- 内ぶたが軽くてお手入れしやすいモデルを選びたい(約171g)
- 三菱電機最上位モデルの最新機能で毎日のご飯をより美味しく食べたい
- 縦長のスタイリッシュなデザインでキッチンをすっきりさせたい
- 抗菌処理されたふた開きボタンなど衛生面にもこだわりたい
よくある疑問
Q:NJ-AWB10を持っています。NJ-BWD10に買い替える価値はありますか?
「ご飯を冷凍する機会が多い」「内ぶたの重さが気になっていた」という方には、NJ-BWD10への買い替えで実感できる改善があります。一方、「炊き立てをその場で食べるスタイルで満足している」「NJ-AWB10のご飯が美味しくて不満がない」という方は、必ずしも急いで買い替える必要はないでしょう。
Q:三菱の炊飯器は圧力IHではないのに本当においしいですか?
はい。三菱は他社の高級機が主流とする圧力IH方式を採用せず、1気圧(常圧)のままでかまどに近いごはんを実現することにこだわっています。圧力IHは粘り気が出てやわらかめに炊き上がる傾向があるのに対し、三菱の本炭釜は粒立ちのあるしゃっきりした食感が特徴です。「やわらかくもちもち系が好き」か「しっかり粒感のある硬め系が好き」かで、炊飯器の好みは大きく分かれます。マイベストの実食テストでも、NJ-AWB10・NJ-BWD10ともに「粒立ちがあり食べ応えがある」と高評価が寄せられています。
Q:保温をすることが多いのですが、三菱の本炭釜は保温に向いていますか?
三菱電機の公式では、炊き込みごはん・おかゆ・麦飯・長粒米などは保温しないよう案内しています(白米・無洗米のみ保温対応)。また、マイベストの実食検証では「保温後はご飯同士がくっついてダマになり、乾燥が気になる」という専門家評もありました。ご飯は炊き立てをすぐ食べるか、食べ切れない分はまとめ炊き(冷凍用)モード(NJ-BWD10のみ)で冷凍保存するのが、本炭釜シリーズを最もおいしく使うスタイルです。
まとめ:NJ-BWD10とNJ-AWB10の違い
NJ-BWD10とNJ-AWB10の違いをまとめると、次のとおりです。
- 内釜の構造:NJ-BWD10は「新・段付き内釜(本炭釜 紬)」でふきこぼれを抑えながら連続沸騰をパワーアップ。NJ-AWB10は「本炭釜」
- 加熱方式:NJ-BWD10は「新・八重全面加熱」で急速沸騰性能が向上(平均電力:950W vs 770W)
- まとめ炊き(冷凍用)モード:両モデルに搭載。NJ-BWD10は構造進化により冷凍後の甘み成分がかまど炊き比で約22%向上
- かまど炊きモード:NJ-BWD10のみ搭載。吸水をじっくりとることでより甘い炊き上がりに
- 断熱構造:NJ-BWD10は5層、NJ-AWB10は3層
- 内ぶた重量:NJ-BWD10は約171g、NJ-AWB10は約299g(NJ-BWD10が約43%軽い)
- 抗菌ふた開きボタン・フラットフレーム:NJ-BWD10のみ搭載
- デザイン:NJ-AWB10は横型の丸みあるフォルム、NJ-BWD10は縦長のスリムなデザイン(幅が約24mm小さい)
- 共通点:本炭釜・圧力なし・特許連続沸騰・50銘柄芳潤炊き・15通り炊分け・最大消費電力1,400W・重量約5.8kg・0.5〜5.5合・日本製
ご飯を冷凍後の甘みの向上・最新の炊飯技術でより甘いごはんを楽しみたい・お手入れの手間を減らしたいという方にはNJ-BWD10、コスパ重視で本炭釜の基本性能が使えれば十分という方には在庫次第でNJ-AWB10が向いています。
なお、三菱電機では2023年・2024年と「本炭釜 紬」シリーズのさらなる後継モデルが発売されています。最新モデルと比較したい場合は三菱電機の公式サイトでラインナップをご確認ください。
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